第2章

6/26
前へ
/26ページ
次へ
「あった。体温計」 差し出された昔ながらのガラス体温計。 ぼんやり眺めていると。 「使い方、分からない?」 いいところの坊ちゃんなのに。 彼はもともと ボランティア精神あふれる人なんだ。 「ちょっと、失礼」 「坊ちゃん……何をっ……」 おもむろに繊細な指先が伸び 襟元からゆっくりと僕のボタンを外し始める。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加