第2章
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「何をって……脇に挟むんだよ。体温計」 隣に腰をおろし身を屈めれば 艶やかに波打つ栗毛が僕の顎先をくすぐる。 (まいったな……) 胸元まですっかりボタンを外されると 心臓が早鐘のように打った。 「よし、これでいい」 これでいい? いや これで終わりじゃなかった。
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