第2章
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僕の動揺など露知らず。 軽く振った体温計を僕の脇に差し込むと。 「古い物だから、測定まで10分はかかるよ」 「へ?」 「寒くない?終わるまでこうしててあげる」 あろうことか坊ちゃんは 上着がずり落ちぬよう しっかりと僕の肩を抱き言った。
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