第3章

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第3章

まるで探偵稼業だなと思う。 婚約者のお嬢さんが留守の隙を狙って 僕は単身、日本屈指の大邸宅へ乗り込んだ。 「突然失礼致します」 「いえ、九条様のご用事とあらば何時でも」 何食わぬ顔して あちらの執事長と挨拶を交わす。 「敬様はもうご家族同然ですので」 さすが天宮家の執事長だ。 規律正しくも決して相手を委縮させない。 「それで、どのようなご用件でしょうか?」
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