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「なるほどねぇ…いやぁ、驚いたよ。
和さんホント変わったなぁ。君の事、本当に大切に思っているね。」
と言いながらコーヒーを口にする須磨さん。
「そんな風には思えませんけど……。」
「フッ、君も本当に頑なだな。ある意味似た物同士だね、和さんと。それさ、恐らくニューヨークの話持ってきたの
きっと冴子さんだな。」
「冴子さん?」
聞いたことのない女性の名前に心が動揺する。
「和さんとは学生時代からの、まぁ同士みたいな存在かなぁ。」
学生時代からの付き合いと聞きますます困惑する。
私の隠そうともしない困惑顔を見た須磨さんが
「大丈夫だって心配しないで。冴子さんって、元は源太郎だから。」
「へっ?」
涙が一瞬で引いていくのが解る。
「まっ、それは別にどうだっていいんだけどさ。」
いやいや、全然、良くないって。
めちゃ引っ掛かるよ。
冴子さんと源太郎さんとでは大違いじゃない。
でも今はその先に続く須磨さんの話を聞いた。
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