帰る場所

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何となく解ってた。 何よりも私の事を大切に考えてくれる師匠だから きっとこういう事いうんじゃないかって…。 ニューヨーク行きを決めた時から心のどこかで思ってた。 だけど、やっぱり聞きたくないよ。 自分の夢を叶える為なら何もかも諦めなきゃダメなの? そんなの出来ないよ。 辛すぎる。 「嫌です…。」 尚も抱きしめられながらやっとの事で言う。 暫くの沈黙の後 更に力強く私を抱きしめると師匠が言った。 「勘違いするな、心音。俺はお前を諦めた訳じゃない。むしろお前は俺の希望だ。光だ。 俺はお前がいずれちゃんと自分の足で立って歩きだす事を信じてる。 世界中、どこにいようと俺はお前の事を思っている。 だからちゃんと自信持って仕事が出来るようになったら必ず俺の元へ戻ってこい。」 そこまで言うと 師匠は私を自分の体から離してーーーー
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