第一章 魔術学園に入学決定

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 俺の名前は上条雄吾。どこにでもいる男子高校生だ。  身長は百七十五と案外高く、髪は黒で腰まで伸ばしている。流石に男なので一つに束ねているが。そして眼の色は茶色だ。  幼い頃から武術を習っているが、空手や柔道等ではなく剣道だ。  とまあこんな感じで、見た目は普通の男子高校生だ。  唯一違うと言えば、俺は魔術師である。  知っているだろうが、魔術師とは魔術というかけ離れた概念を使うことが出来る。なのでこれ以上は説明しない。  そして現在、俺は国立アストラル魔術学園へと向かっている。  国立アストラル魔術学園とは、魔術を習う為の学園である。  完全寮制で授業料は基本的にタダで、世界的に有名な魔術学園だ。  故に人気がかなり高く、世界各国の魔術師家系の者やある程度魔術を使える一般人が毎年大量に入学しようと訪れる。  ただしそこに入るには、一定量の魔力を有しており、尚且つ実戦テストを通過しなければいけない(三十分間凌ぎ切れば入学を許可される)。  なので毎年訪れる千人近くの入学希望者の内、半分近くかそれ以下しか入学出来ない。  俺はそこの試験を受けようかどうかを考えていた。  入試を受けようかどうかを考えていた矢先、そこの校長と数人の教頭たちが家に訪問して来た。  俺の家は意外と有名な為、俺が他の魔術学園に入学する前に勧誘しに来たのだ。  家に訪問して来た校長は学園のことが詳しく書かれている書類やパンフレットを渡してくるなり、ひたすら学園のことを説明し始めた。  一通り説明を終えた後、是非とも我が校に入学してくださいと薦めて来た。  俺自身は押しに強い方なのだが、校長が中々引かない為俺は入学することを決めた。  でも流石に俺一人が知り合いの居ない学園に行くのは嫌なので、隣に住んでいる幼稚園からの幼馴染である椎名梨華を道連れにしようと考えた。  だが梨華は既に勧誘を受けていたらしく、快く了承したという。  梨華は俺の思う限り理想の女性だ。  母親をロシア人、父親を日本人に持つハーフで、とても綺麗な少女だ。
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