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背は百六十五で、髪が腰まで届く銀髪で、同じように一つに束ねている。顔はかなり整っており、肌は透き通るように白いし、眼の色はルビーのように紅い。肌のきめは細かいし、武術で剣道を習っているが、身体つきは意外と華奢だ。胸もかなり大きく、どうしたらそうなるのだろうと思ってしまうほどだ。外人の血を引いているだけあって鼻は高いし、睫毛も長い。誰もが一目見れば惚れてしまいそうなほどの美少女だ。
話を戻すが、俺が学園の校長から勧誘されてから入学するまで二週間はあった為、必要なものはゆっくりと集めて行った。
少々ゆっくりしすぎたから全部集まったのが三日前だったが。
そして今現在、俺は梨華と共に国立アストラル魔術学園に向かっている。今日は入学式なのだ。
「いや~。まさか雄吾まで勧誘されたとは思わなかったよ~」
梨華はほわんほわんな笑顔を受け場せながら、俺の顔を覗き込みながら言う。
「それはこっちの台詞だ。そしてその言葉は何度も聞いた。あの時聞きそびれたけど、どうして魔術師家系じゃないお前が勧誘を受けたんだよ」
俺は梨華の顔を右手で押しながら言う。梨華は直ぐに俺の手を振り払い体勢を直す。
「確かにそうだね。どうしてぼくが勧誘を受けたんだろう?」
梨華は右手を顎に添えながら考える。
「ぼくが勧誘を受けた理由・・・・・・ぼくが魔術を使えるからかな?」
「じゃあどうやってお前が魔術を使えることを知った?」
「確かに・・・・・・どうやってぼくが魔術を使えることを知ったんだろう?」
そこで俺は小さく溜息を吐く。
「忘れたのか?中学二年の頃、魔術学園の人が来ていただろ?その時のことを覚えていたんだろうよ。まったく、お前はお前が興味持ったやつしか覚えられないのか?」
右手で手刀を作り、軽く梨華の頭に当てる。
「わ、忘れてないよ!?ホントにホントだよ!?ただボケてみただけだからね!?」
「慌てている時点でバレバレだ。まったく・・・・・・っと、早くしないと遅れちまう。急ぐぞ」
そう言って俺は軽い駆け足で走り出す。
「あ!待ってよ雄吾~!」
梨華は俺が走り出した後、慌てて追いかけてくる。その時、俺の真後ろで転んだような音がした為大きなため息を吐いた。
十分後、俺たちは校門前に居る。
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