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それから暫くして渚は悠生の腕の中で泣きつかれ眠りについた。
『……』
『渚?…眠ったのか』
悠生は渚を抱きかかえ寝室に運ぶとベットに仰向けで寝かせ掛け布団を渚の身体にかけた。
『お休み』
悠生は寝室を出てドアを閉めるとダイニングルームに行き1人でテレビを見ながら食事をした。
1時間後、食事を終えた悠生は食器を片付け浴室に行くと風呂に入り湯に浸かった。
10分後、風呂からあがった悠生は濡れた身体をタオルで拭きバスローブに着替えた。
そして悠生はリビングルームに行きソファーで眠った。
ー次の日の朝、6時30分、寝室ー
目を覚ました渚は上半身を起こしまわりを見渡した。
『悠生の家に泊まったんだ…悠生がいないどこで寝てんだ』
ベットからおりバスローブのまま寝室を出ると渚はリビングルームのソファーで寝ている悠生に目を向けた。
『ソファーで寝たんだ…風邪をひくといけない』
渚は寝室から掛け布団を運び悠生の身体にかけた。
そして渚はリビングルームを出て浴室に置いてある制服に着替えた。
『2人分の料理を作ったって言ってたな、まだ残ってるかな』
渚は浴室を出てダイニングに行った。
8時30分、ソファーで寝ていた悠生は掛け布団に築き上半身を起こした。
『渚がかけてくれたのか』悠生はソファーから立ち上がりリビングルームを出るとキッチンの方から音が聞こえ近づいた。
『何をしてんだ』
『起きたのか、お前の分の朝ごはんを作ってるんだよ』
渚は料理を作りながら言った。
『渚…今日は学校を休んで遊びに行かないか…』
悠生は渚に近づき背後から抱き締めた。
渚はビクッとなり身体が固まった。
『離してくれ…』
『渚…』
『やめろ!』
渚は悠生を突き飛ばした。
倒れた悠生は渚を見つめた。
『渚…』
『お前も俺の身体を抱きたいのか』
『渚、俺は…』
『お前は父さんと違うと思ってたのに、見損なったよ』
渚は悠生の家から出ていった。
『渚!』
悠生は立ち上がり座り込むと壁にもたれた。
『悠生だけは父さんと違うと思ってたのに…悠生のバカやろう』
道を歩きながら渚は小さな声で口にした。
その時、1台の黒い車が近づき渚の前に止まると渚は足を止めた。
そして車の中から2人の男が現れ渚を車の中に押し込むと車は走り出した。
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