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「えっ?」
えっ? やるって? いやいやいやそりゃあまずいってレオーネちゃん!!
「私楽しみにしてたんだから今さら無しはだめよ!
今日はフジオの謎の実力をしっかり試させてもらうからね!」
あ、やろうってそっちか。てへっ。勘違い勘違い。
ていうかレオーネちゃんそんなに気になってたんだね。ごめーんね。
「わっかりました、隊長! 今すぐ準備に取り掛かります!」
俺は超特急で準備を始めた。まあ準備といっても顔洗って、歯磨いてといった朝定番の準備ですけどね。
だって武器も防具もないからね俺。俺の戦闘服は神様がくれたこの服だし……。
二人とも元気かな……。
俺のこと見てくれてんのかな……。
おっ、いっけね。ついつい神様と死神くんのことを思い出してボケッとしちまったぜ。急がねば!!
それから一通りの準備を完了させ完全に目も覚めた。
「おっし! 準備完了! では行きますか!」
俺は選手入場のごとく頭の中で猪木のテーマを奏でながら外へ向けゆっくりと歩き出した。
もう既に皆集まっているだろう。
俺を待っている。
俺を欲している。
踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ、行けばわかるさ。
一歩踏み出すごとに高ぶる気持ちと共に、俺の心は完全に猪木と化した。
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