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「レオーネちゃんお手柔らかにお願いね。こういうの初めてなもんで」
「えっ? 初めてって? もー益々分かんない! 取り敢えず試させてもらうしかないわね!」
そう言いレオーネちゃんは構えをとった。
レオーネちゃんは普段、剣を愛用しているため今回は代わりに木刀を使用している。その木刀を正面に構え、鋭い目付きで俺を見据えた。
その瞬間レオーネちゃんの雰囲気が一気に変わり、空気が重たくなった気がした。
レオーネちゃんの迫力が半端ない。完全に戦闘モードだ。では俺も。
俺は格闘漫画の主人公ばりにイケてる構えをとった。
「フフフ。では見せてやろう、本気というやつを」
俺はレオーネちゃんにそう言い放った。
そう、俺は調子に乗ったのだ。何故なら最高にイケてる構えをとった瞬間、最強の格闘家になったと思い込むという必殺技『厨二』が発動したからである。
格好良く台詞も決まったし、俺的にはここまでで満足なのだがそうもいかないみたいだ。
俺達が構えたのを確認し、デイルが開始の合図をするため前に出てきた。
「どちらかが降参したら終了とする。準備はいいな?」
むひゃー、始まっちまうよー。厨二の神よ我に力を与えたまえー!!
「それでは、始め!!」
デイルの掛け声により戦闘が開始した。
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