ファンタジー

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 ふむふむ、今回は体が炎に包まれなかったことから、レオーネちゃんは一応加減してくれたのだろう……って分析してる場合じゃないよね。  俺のこの状態……。  俺は今、地中に打たれた杭の如く頭を下にし地面に埋まっている。地上には足首だけ出ている状態だ。  我ながら綺麗に埋まったものだと感心する。  取り敢えず一応足を動かし、皆に生きてるアピールをしておいた。  よし、ではそろそろどなたか私を引き抜いてくれませんかね? 腕もクロスしたまま縮こまっちゃって動けまへんの。  引き続き足首をバタバタして、今度はた す け てアピールを実施。 「……」  バタバタ……。 「……」 「……」  すると地上から声が聞こえてきた。 「フジオっち元気そうだな!!」  おいっこらデイル!! 助ける気ゼロか!! ふんだ。いいですよいいですよ。自分で何とかしますよ。  俺は無理やり腕を動かし、強引に地中から飛び出した。 「だっしゃーーー!!」  ふん、俺に不可能はない。  って、どわっ!?  抜け出し調子に乗っていると、俺を目掛けて炎の弾丸が飛んできた。
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