ファンタジー

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 しかも、抜け出した時の勢いで逆さに浮いてる状態なので回避不可。その上、沢山の炎を宙に浮かせて待機してるレオーネちゃん。  鬼畜っすわ。小悪魔っていうより悪魔っすわ。  もう降参しよう……。取り敢えずこの炎を何とかして、その後直ぐ降参宣言という流れで。  よし、シミュレーションはばっちりだ! おっし、いくぜ!!  俺は両拳を構える。  そして、炎に向かいその拳を打ち出した。  迫り来る炎の弾丸へひたすらパンチを繰り出し続ける。まさに百烈! 「アータタタタタタタタタタタタウァター!!」  次第に炎はかすれていき、超速で幾多と放たれる拳が見事炎をかき消した。 「お前はもう消えている」  うっは、何とかなった!  よし降参だ。 「レオーネちゃん! 参っとぁ、って、えっ、ちょ、ま、ちょ、まってー!」  非常事態発生。 『フレイムショット』  俺が参ったと言い終わる前に、レオーネちゃんが無数の炎の弾丸を俺に向け発射させてきた。  デジマ!?  次々に襲いくる炎。  この量は厳しい。しかもこの体勢じゃア ウ ト。  炎の弾丸により俺の胸に七つの傷が出来上がることを覚悟した次の瞬間――何故か全ての炎が飛散した。
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