ファンタジー

46/60
前へ
/377ページ
次へ
 ほえ?  なんだ?  疑問に思いレオーネちゃんに視線を移す。  すると――レオーネちゃんは、先程まで立っていた場所には既に居なかった。 「……」 どこに……。 は!! このパターン……後ろか!!  俺が振り向くと、そこにはレオーネちゃんの笑顔があった。  宙に浮いた状態でどうにか体を動かそうと試みたが、無駄だった。 「もう遅いわよ」  耳元でそう聞こえた次の瞬間、俺は地面に仰向けで倒れていた。さらにレオーネちゃんが馬乗りになり、俺の首元に木刀を突き付けていた。  この一瞬で何が起きたのか、どう倒されたのか分からなかったが、レオーネちゃんの格闘術が半端ないことだけは分かった。 「勝負ありね!」  レオーネちゃんは満足げにそう告げた。  くはー、完全敗北でありんす。  すまんぜよ、師匠達よ。  マッスル瀧澤ここに死す……。 「参りましたー」  俺はそう言い、笑顔のレオーネちゃんに微笑み返した。テライケメンスマイルでな!!  その後、二人の勝負がついたのを確認しデイルが終了の合図を告げた。
/377ページ

最初のコメントを投稿しよう!

411人が本棚に入れています
本棚に追加