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見るに見かねたカッシュも手伝い、漸くデイルの準備が整った。
「またせたな!! レオーネ、勝負だ!!」
デイルは格好つけて木刀をレオーネちゃんに向けそう言った。
デイルも剣を使うらしい。普段使っている剣を見せてもらったが両刃で西洋風の剣だった。
それにしても剣とか格好いい。RPGでも、漫画や小説でも大体主人公は使ってるし、俺も剣持って格好つけたい、キャーキャー言われたい!!
まあ扱えないけど……。
「もー! デイルは相変わらずだね! 待たせたんだから少しは楽しませてよね」
「おう! まっかせとけー!! 前とは違うというところを見せてやる!!」
そして、レオーネちゃんとデイルは互いに向き合い木刀を構えた。
今回、開始の合図はカッシュが行う。
「レオーネ、デイル、準備はいいか?」
カッシュが二人に向け問い掛け、それに対し両者は頷いた。
徐々に緊張感が高まっていく。
「それでは――――始め!!」
合図と同時に、両者身体強化し弾けるように飛び出した。
そのスピードはほぼ互角。
丁度真ん中辺りで二人は交わり、木刀での切り合いが始まった。
木刀が風を切る音、ぶつかり合う音、二人の気合を入れる声が辺りに響き渡る。
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