ファンタジー

49/60
前へ
/377ページ
次へ
 見るに見かねたカッシュも手伝い、漸くデイルの準備が整った。 「またせたな!! レオーネ、勝負だ!!」  デイルは格好つけて木刀をレオーネちゃんに向けそう言った。  デイルも剣を使うらしい。普段使っている剣を見せてもらったが両刃で西洋風の剣だった。  それにしても剣とか格好いい。RPGでも、漫画や小説でも大体主人公は使ってるし、俺も剣持って格好つけたい、キャーキャー言われたい!!  まあ扱えないけど……。 「もー! デイルは相変わらずだね! 待たせたんだから少しは楽しませてよね」 「おう! まっかせとけー!! 前とは違うというところを見せてやる!!」  そして、レオーネちゃんとデイルは互いに向き合い木刀を構えた。  今回、開始の合図はカッシュが行う。 「レオーネ、デイル、準備はいいか?」  カッシュが二人に向け問い掛け、それに対し両者は頷いた。  徐々に緊張感が高まっていく。 「それでは――――始め!!」  合図と同時に、両者身体強化し弾けるように飛び出した。  そのスピードはほぼ互角。  丁度真ん中辺りで二人は交わり、木刀での切り合いが始まった。  木刀が風を切る音、ぶつかり合う音、二人の気合を入れる声が辺りに響き渡る。
/377ページ

最初のコメントを投稿しよう!

412人が本棚に入れています
本棚に追加