その後②

4/5
375人が本棚に入れています
本棚に追加
/377ページ
 数分後、レオーネちゃんが大声を上げながら脱衣所から飛び出してきた。  今度はきちんと服も着ている。 「お父さん! お母さん! 今フジオの亡霊がお風呂に……」  俺は、慌てるレオーネちゃんの前に姿を現した。 「レオーネちゃん……亡霊はヒドイなりよ」  再び固まるレオーネちゃん。目の前で起きた事が信じられない様子だ。  まあ当然だろう。居なくなった奴がいきなり現れたんだ。しかも死んだって思われてたかも知れないしね。亡霊とか言われたし。  まあ何はともあれ、俺は帰ってきた。 「…………フジ……オ……。ほ、本当に……フジオ……なの……?」 「ああ」 「夢じゃ……ないの?」 「ああ、夢じゃない」  俺の言葉を聞くと、レオーネちゃんの瞳から涙が溢れ出した。  その涙に、本当に心配を掛けたんだと痛感した。  俺は三年の時間を埋めるようにゆっくりと歩み寄り、レオーネちゃんの頭を優しく撫でた。 「レオーネちゃん。ただいま」  こうして俺は無事、皆が待つこの世界に戻ることができた。  レオーネちゃんと共に村へ戻ってきていたデイルとも再会を果たし、この夜は、マリーさんの美味しい手料理を食べながら家族みんなで盛大に盛り上がった。  ギルドにも俺の帰還が伝えられると、翌日にはマスターやハクラ、ニーナさん他、多くの人達が村に駆け付けてくれた。  本当に俺は幸せ者だ。
/377ページ

最初のコメントを投稿しよう!