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暖かい日差しがカーテンで覆われたはずの窓から差し込んでいる。
その事に気が付いたのは、メイド服に身を包んだ従者の“シャルチヤ”が声をかけてきた時だった。
「おはようございます、皇女様」
少し掠れたような調子で告げたのは、先日風邪気味だと言っていたのが、まだ完全に治りきっていないからだろうか。
それでも、起きたばかりの彼女にはあまり気になることではなかった。
「……おはよう、ございます」
眠気が覚めず、閉じようとしている目を擦りながら彼女はあくび混じりに挨拶した。
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