序章

3/3
前へ
/33ページ
次へ
水沼は大きな溜め息を吐きながら、自分の名前が書かれたデスクへと向かった。 デスクの上には、デスクトップパソコンが置いてあり、その周りには、飴やガム、紙パック飲料や煙草……など、ケータリング類が乱雑に置かれている。 職場では、自分の好きなタイミングで一服や休憩を入れる事を許されていた。 完全実力結果主義。 会社が掲げているその言葉が示す通り、結果を出すことの出来る人間はどこまでも優遇されている。 勿論水沼もその中の一人である。 水沼はパソコンを起動させ、内臓されているメールソフトを開く。 予想した通りにメールボックス内は、大量の未読メールで埋め尽くされていた。 ………………! メール画面をスクロールした水沼は、驚きを隠せなかった。 ……なんだ……これは? 水沼は、その画面を食い入るように見つめた。 これは……? 水沼は恐る恐る、その中にある一つのメールを開封してみる事にした。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加