第3章

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最初の被害者。 都内に住む笹本真梨子、25歳。OL。 死亡推定時刻は夜の9時~12時の間。 聞き込みから署に戻って来た刑事ふたりが報告する。 「害者は、かなり派手に遊んでいたようです。交遊関係をあたったところ…評判は悪いですね。死んで当然とまでの言われようでした。 それと会社の会長の愛人でした。裏は取れてます。OLの給料では、あのマンションは厳しいですからね。」 「会社での聞き込みも同じようなもので、評判は悪いですね。 彼女に嵌められて会社を辞めた人までいるようです。気に入らない新人苛めも巧みにやっていたと証言が取れてます。」 「怨恨もあり得るか…だが、そうなると足跡と腕についた手形がなあ…。 …もうひとりの害者にも、同じように腕に手形があったんだよな…手口も同じ…やはり同一犯か…。」 漂白剤に、何の意味があるのか。大の大人が無抵抗で殺される事も不可解だ。害者には抵抗した形跡が見られなかった。 衣類に着いた汚れは座ったまま後退りしたせいだと断定された。
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