夕陽は落ちて

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放った金的が、秀才君の股間にクリーンヒットする。ぐしゃりと玉袋が砕ける感触。一瞬で中島の顔が驚愕と悲痛に歪む。 「畜生は去勢しておくのが一番手っ取り早いからな」 俺の煮えた頭は、これから後どうなるのかなんてことも考えていない。ただ目の前をブチのめす。それだけだ。 驚愕に歪んだ顔面に、ストレートの正拳を叩き入れる。 ぐしゃりと上顎が砕ける。眼鏡や鼻骨を叩き折るどころの話ではない。前歯はおろか小臼歯全てを粉砕し、目玉も飛び出しかけていた。既に脳震盪で意識は無いだろうが、俺は止まらない。 「目を開けろカス」 烈風裂ける拳の音。顎にアッパーカットを叩きこんだ。下顎骨が砕けて幾つかに割れる。夕闇の天にその身体が吹っ飛んだ。 さあ、仕舞いにしようか。 落ちてきた身体に対して背中からのタックル―――鉄山靠。 ぐしゃりと肋骨全てが砕ける。血反吐を吐いて、その襤褸雑巾のような身体が、廃墟の中に転がった。 ―――文字通りの終焉だった。
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