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でも、泣き続けながら、私の頭は、ある一つのことを、ずっと考え続けていた。
―――先輩。
やっぱり、私は、大好き。
もう諦めようだとか、そんなことは一切思わない。
ここまで惚れちゃって。弱いところ知られちゃって。それでも守ってくれた先輩が大好きで。もう―――守って貰うのだけなんて嫌。
私も先輩の役に立ちたい。
それで―――もっと、一緒に居たい。先輩に、居てほしいって思われたい。大好きだよって、言われたかった。
だから―――これからの期末テストを経た夏休みで。
私は頑張ってゆこうと思う。
先輩に相応しい私になれるように。先輩が惚れてしまうような―――私になるために。
そのためなら、どこまでも頑張れるって、この日、私は確信していた。
…夏休みは、もうすぐだった。
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