第16話 認めてもらう為に

16/23
前へ
/406ページ
次へ
この世界には4つの大国がある。 北の大国 ウンディーネ 東の大国 ノーム 西の大国 イフリーク 南の大国 シルフ 大国以外に中心に位置するキュアリーハート。 それ以外では小規模の国々が大国付近にたくさんあるが基本的にはこの4つの大国の決めた政治によってこの世界は成り立っている。 4つの大国はそれぞれ特徴があった。 北は軍事に力を入れた軍事国家。 東は魔力で動かす機械や医療の技術が発展した先進国。 西は優秀な魔法騎士団によって四大国の中では比較的平和が保たれている国。 南は昔から絶対王政が強く国王を守る魔導兵がいるなど、国王主体で考えられた国。 南の大国シルフは絶対王政であり、昔は独裁的な政治を治めていたと言われていたが、現在の国王になってからは独裁的な政治は殆ど無くなり国民の生活はそれ程苦しいものでは無くなった。 むしろ、現在の国王になってからは歴代で一番平和であり、平和主義な西のイフリークとは友好的な関係を結んでいた。 しかし、だからといって常に平和が約束されているわけではない。 昔から北と東の大国では約100年前から長年に渡り対立していた。 何故2つの大国が対立し続けているのか詳しい経緯は不明だが、世間では100年前に北の大国が東の大国の技術を盗み、それを軍事転用していた事が対立するきっかけだと言われている。 一応、四大国同士で不可侵条約を結んでいる為、大きな戦争には現状発展していないがそれでも北は何かと東の大国へ度々嫌がらせの様に見える攻撃を仕掛けている。 それに対して東も警戒を高め、互いに戦争をする準備は整えていた。 特に北の大国は軍事国家である為、不可侵条約を結んでいない小国などを制圧し自身の国の領土へと広げていく為、信用は低くいつ4大国のどこかへ攻めてきても不思議ではない現状であった。 そんな不安定な世界の中、他国が北の大国に攻めてこられない様にするにはそれぞれの国に抑止力となる戦力を準備する必要があった。 そして南の大国ではその抑止力の役割を果たしていたのは"陰"と"陽"の力を持つシドとフィナであった。
/406ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加