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私、松井愛華は、ごくごく普通の女子大生。
目を引くような特徴もなければ、これといった特技もない。
毎日過ごす日々も、特に山も谷もない平和な毎日。
将来のことだって、安定した職業である公務員とかになって、結婚して、子供が産まれる普通の人生を思い描いている。
だけど人生で一度くらい、記憶に強く残るような風変わりな恋愛をしてみたい。
なんて、そう考えるのも普通の女の子らしい思考だよね。
結局私はどこまでいってもただの普通の女の子でしかない。
と、つい30分ほど前までは思っていた。
目の前で起こっている有り得ないことを目の当たりにするまでは……。
事の発端は今からおよそ30分前。
私がバイトを終えた午後8時頃。
一人暮らしの私は買い物をして帰ろうとバイト終わりにスーパーへと足を運んだ。
いつも来る見慣れたスーパー。
けれど今日は何だかいつもと違って見えた。
理由は簡単……。
「うわぁ……すっごいイケメン……」
ついそう言葉が漏れてしまうほどイケメンの男性が入口のところに立っていたから。
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