始まりは砂だった

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彼ら三人はザクⅡを駆り、タクラマカン砂漠を歩き回っていた。 上空をジオン公国軍の戦闘機であるドップが通過して行く。 二機、三機と続くドップの編隊は彼らを追い越し、砂漠地帯の奥を目指していた 『ドップの連中やけに飛ばしますが、司令部から何か聞かされてますか?』 トニーのザクが立ち止まり、辺りを警戒する様にバズーカを構える 「さぁな。 俺は何も聞いてないぞ?」 その時だった。 遥か向こうに光が走り、黒い煙と炎が上がった。 三機のモノアイが一斉に動き、黒煙と炎が上がる方向を睨み付ける 『こ‥らゲルヴェ戦闘隊! 敵…車四輛‥確認! 攻撃‥だ! どうぞ!』 先程のドップ編隊らしき部隊からの通信に、バズーカを構えていたトニー機から通信が入った 『隊長! 敵さんのお出ましです! 指示を!』 トニーの言葉に、ヴィリー機がマシンガンを構えて見せる。 二機の動きを見て、マルティンは操縦桿を握りながら口を開いた 「これより敵の撃破に向かう! ヴィリーは俺に続け! トニー! 援護は任せたぞ!」 『了解!』 『アイサー!』 三機は動き始めた。 マルティン機とヴィリー機が走り始め、その二機をカバー出来る位置取りでトニー機が続く 『こちら司令部! 敵にMSが確認された! 攻撃中の各機は注意されたし!!』 ウィンドウに映し出されたデータは、ジオン公国軍のザクとは違うMSだった。 新型機のグフとも違う。 全く新しい機体だ 「ヴィリー! 相手は連邦のMSだ! 戦った事の無い相手だし、ヤバくなったら迷わず退くぞ! トニーもだ! 良いな!?」 『了解。 ヴィリー! ヘマするな! 隊長行きましょう!』 ヴィリー機がブーストを噴かし、砂漠地帯をジャンプで進み始めた 『なぁに! ヘマしたら国に帰れないだけさ! 俺が前に出ます! 二人は援護願います!!』 小さな功名心か。 ヴィリーはザクを駆り、素早く砂漠地帯を移動して行った。
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