第1章

3/10
前へ
/10ページ
次へ
次の日、店にやってきた如月は、仕事を店の奥にある事務所に入る。 「店長、失礼しまーす」 店長、如月に気づくと手を上げ会釈する。 「やっときたか、早速これを渡そう。 今日から君は、社員だ。 おめでとう」 と言った店長は、顔を一瞬外に向ける。 そして、言葉を続ける。 「それで、早速なんだが……今日から深夜業務を頼みたいんだが……」 店長、額に冷や汗をかいている。 「店長? どうしたんですか?」 「実は、これは社員になるまで誰にも言わないトップシークレットが、あるんだ。 それが……」 「それが…?」 店長の言葉を復唱する如月、店長の目を見る。 「それが……、アレが出るんだよ」 店長、言いながら手を軽く付だし、手首は下にたらしている。 「えっ………? アレって…… 幽霊ですか?」 「駄目だ!口にしては駄目だ。 アレは恐ろしい! いいな、アレをそうやって二度と呼ぶな。 解ったな?」 「あっはい」 如月、顔を歪ませながらゆっくり頷いた。 ,
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加