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ベッドに投げ込まれた政宗は、服を剥がれながら、そっと腰を愛撫されていた。政宗は、腰と脇腹に触れられていると、力が入らないのか大人しい。宝来は、政宗を仕込んだ張本人なので、熟知していた。
「宝来…」
やや怒った政宗の声が響く。太ももにキスされた政宗は、体を捩って逃げる。宝来が、そっと政宗の腹部に触れる。それは、今から入るという宝来の確認でもあった。
「宝来、あまり…」
無理はできないと言おうとした政宗の言葉が、キスに消えていた。
そこには、まず指を添えられると、弾力の確認がされる。入れられるよりも、触れられる方が、余程感じる事は確かであった。
「…ああ」
敏感になってしまい、政宗の息が激しくなる。締まっていて、何も入りそうにないが、押されて指が飲み込まれていく。
指でさえ苦しいのに、宝来はその先を目指していた。
「んん?痛い…」
政宗は自分の腹を押さえた。どうも、いつもと違う痛みがあった。
宝来は、構わず進めようとしていた。
「たんま、宝来。ストップ」
政宗が正気になり、宝来を追い払う。
「腹、痛い…」
政宗は、腹を押さえて蹲る。これは、どうも宝来のせいではない。
「すまん、服を着て、医務室に行ってくる。三日、ろくな物も食べていなかったから、さっき、ジープにあったパンを食べた」
食あたりであった。
「薬なら、ここにもあるよ…全く、色気なしだな…」
宝来は、苦笑いしながら政宗に薬を投げた。政宗は、ミネラルウォーターで薬を飲むと、ベッドに丸まって入った。
油汗を流す政宗の頭を、宝来が撫ぜていた。冷えてきた政宗の腹も、手で温める。
「ごめん、宝来」
「いや、なつかしいな。こういう構図」
宝来は、政宗を抱き込むと、笑っていた。
「暖めてやるよ。少しじっとしていろ」
幼馴染で、共に生きてきた。じんわりと伝わってくる、宝来の温もりは優しい。
「なあ、宝来。ミラレスのことは、どこまで覚えている?」
政宗と宝来は、ミラレスでは出会っていない。政宗は、天然体で研究所にはあまり行ってはいなかった。実験体は、研究所で産まれ育つ。
「研究所の中のことだけだな。日々、訓練と勉強しかなかったよ」
同じ年頃の子供が集められ、能力訓練と教育のプログラムがあった。政宗は逆に、天然体であったので、興味の赴くままに、学問をしていた。
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