第十一章 時計

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 どちらかと言えば、 茶屋町はからくり時計の方が欲しかったが、 時宗が懸命に設計していたので、そうは言えない。 「どこから見ても、時計だね…」  時宗が嬉しそうに頷く。 この時計は、 厳密には、わずかな映像を映し出しているだけだった。 人間の脳が、その映像を時計として組立してしまうのだ。 「俺は目覚ましを作ったよ…」  レトロな目覚ましで、 ダイアル式と呼ばれた電話のような形状をしていた。 何の機能があるのかと、時宗が政宗に聞いたが、 回答は得られなかった。 「目覚ましは、貰っておく」  政宗が嬉しそうに持っていた目覚ましを、 茶屋町が取り上げる。
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