第1章

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それから、僕らは互いに自己紹介をして、授業もそっちのけでお互いの色々なことを話した。どこから来たの?自宅生?専攻は?音楽は何が好き?学食のメニューで気に入ったものは? 一旦話し始めてしまうと、話したいことは無数に出てきた。穴の開いたバケツに水を入れ続けるみたいに。そして、そうして話していると、どうやらものすごく僕らは気が合うことが分かった。趣味が合う、とか共通点がある、とかではなく。何か、もっと奥にあるもの。それが、共鳴し合っているような奇妙な感覚を覚えた。 ひとしきり話して、何も教授の声なんてまるで頭に入っちゃいない授業が終わった後、連絡先を交換した。そう、これが全てのはじまりだった。
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