2099人が本棚に入れています
本棚に追加
光の中を、父の手に引かれてヴァージンロードを歩く。
さして結婚に夢も持っていなかった。
まともな人付き合いもできなかった私には、遠すぎて見ることもなかった夢だ。
それなのに、貴方に出会ってから私は変わったと思う。
一番奥、神様に誓う場所で私を待っている貴方を見ると
今すぐ駆け出したくなるけれど。
私は敢えて、ゆっくりとした歩調で歩く。
これまでの思い出を噛みしめる様に、一歩一歩を大切に。
だって、嫌なこともあったし腹が立つこともあったし
哀しいこともあったけれど
それらは全部、この日のために必要なことだったと思えたから。
最初のコメントを投稿しよう!