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うのはありがたいが、どうにも釈然としない気分ではあった。
「……あの、やっぱり駄目ですか?」
仲間にするとも何とも言わないので業を煮やしたのかミヤがそう声をかけてくる。少しだけどうすべきか悩んだ後に口を開く。
「そうだな、お前は何ができるんだ?」
そう聞いてみるとミヤはしばらく悩んだ後に答えた。
「あの、剣を持って戦ったりはできないけれど、体力には自信があります。荷物持ちでも何でもやりますから、どうか、どうかお願いします。私も仲間に入れて下さい!」
「荷物持ちか。……そんなに重たい荷があるわけでもないが」
おそらくこの場において一番大きな荷物はミヤの背負っているリュックだろう。あれを背負って動き回っているようだし体力に自信があると言うのも本当のことなのだろう。改めて腕や足を見てみると服の上からなので分かりにくくはあるが、一般人に比べれば筋肉もついているように見えた。そんな風にじろじろと見ているとミヤは何を勘違いしたのか顔を赤らめて、
「……その、私の体に興味があるなら、そういうことでも」
などと言い出した。
「おい待て何を言っているんだ」
思わずそう言ってミヤの言葉を遮る。
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