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「綾野」
「あ、主将さん!おはようございます」
「毎日なんて、大変じゃないか?」
「そんなことないですよー。主将さんだって、朝だけじゃなくて放課後もみっちりバレーやってるじゃないですか。大変さなんて、本人がどう思うかですよ」
「…だが、お前は毎朝一人で……」
「一人じゃないですよ、今は」
目を丸くする主将さんに、
へへっと笑いながら鼻の下を擦る。
「土、ついたぞ」
「あ……、どこです?取れました?」
「まだだな」
そう言って僕に手を伸ばし、指の腹でグイと拭われる。
「っ……ありがとうございます」
主将さんが触れてくれるだけで、
物凄く照れてしまう。
「そういえば、この前のスイカ、みんな美味そうに食べていたぞ」
「本当ですか!?…良かった―。主将さんはどうでした?」
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