後篇

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 ***** 「綾野」 「あ、主将さん!おはようございます」 「毎日なんて、大変じゃないか?」 「そんなことないですよー。主将さんだって、朝だけじゃなくて放課後もみっちりバレーやってるじゃないですか。大変さなんて、本人がどう思うかですよ」 「…だが、お前は毎朝一人で……」 「一人じゃないですよ、今は」  目を丸くする主将さんに、 へへっと笑いながら鼻の下を擦る。 「土、ついたぞ」 「あ……、どこです?取れました?」 「まだだな」  そう言って僕に手を伸ばし、指の腹でグイと拭われる。 「っ……ありがとうございます」  主将さんが触れてくれるだけで、 物凄く照れてしまう。 「そういえば、この前のスイカ、みんな美味そうに食べていたぞ」 「本当ですか!?…良かった―。主将さんはどうでした?」
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