後篇

27/28
323人が本棚に入れています
本棚に追加
/76ページ
「大ちゃん!卒業おめでとうございます!」 「ありがとな。…まだ慣れないな、その呼び名」 「そうですか?僕はしっくりきてますけど。まあ確かに…松岡~とか、大地~しか聞いた事ありませんでしたねぇ…」 「だろ。俺をちゃん付けする奴はお前くらいだ」 「恋人の特権って奴ですかね」  桜のつぼみが大きく膨らんで、 そろそろ弾けそうな季節。  きっと、大ちゃんが大学に入学する頃には満開になって祝福してくれるんだろうね。  そんなことを思いながら桜の木の下を、 大好きな人と並んで歩く。 「あーあ…」 「どうした?」 「大ちゃんが居なくなったら、また朝一人になっちゃうなーって、思って…」 「やっぱり一人で畑仕事は嫌だったのか」 「んーん…そうじゃなくて…。体育館で大ちゃんを見るのが日課になっていたせいか、ちょっと寂しいなって思ったんです」
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!