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同じフロアに住んでいた忍が坊主に誘われて引っ越したのが先月。
何も東道組に住まわなくてもいいだろと思ったが、
坊主が全部仕切ってたんじゃ、
口も出せない。
組長以下、
幹部まで揃ってマンションの裏手に建てた日本家屋に住んでいる。
「まあ坊主も、
アズの誘いじゃ文句も言えねえしな。
たまの息抜きと思やいい」
仁はドアノブに手をかけて忍の腰にそっと触れた。
脱いだコートを受け取って、
椅子に座れと促す。
弟子がせめて朝食を振るまいたいと言えば、
坊主も無下に断れない。
何かとぐちぐちとうるさいが、
忍にとって初めてできた弟子だとわかっていて、
理由なしに引き止めることはできないのだろう。
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