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「確かに。
大勢に囲まれた朝食より、
アズの手料理のほうが落ちつきますけどね」
「忍先生、
野沢菜いる?」
「ああ、
もらう」
アズが冷蔵庫から出してきたガラスの容器に入った漬物を出して、
テーブルについた。
昔は忍が作っていたのになと、
懐かしく思いながら一緒に手を合わせた。
「いただきます」
忍が手を合わせると、
どうぞとアズが言い、
そのあとキリストの祈りが始まる。
忍も慣れてきたようで、
箸をつけるのはアズが瞳を開けてからだ。
「アーメン」
静かな朝食が始まる。
話すことは彫誓の客の予約と、
ときおり流れてくるニュースの話題くらいだ。
それでも、
坊主がへばりついていたんじゃ、
仕事の話が終われば離される。
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