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カッパの本分って何だと思うズラ?
へちまは1人だったズラ。
別に寂しくなんかなかったズラよ。
森の川に近い小さな洞穴に気が付いたらへちまはいたズラ。
本当に寂しくなかったズラ!
その中にはへちましかいなかったズラ。
へちまは…小さな洞穴に住んでいて、たまにやってくる人間の…
足を引っ張って転がしたり、食べ物を取って生きていたズラ。
人間に悪さをする…カッパの本分ズラ!
…………そう思っていた時に、へちまは人間から赤い帽子と緑の靴下を取り上げたんズラ。
「ママぁ…僕の僕の…サンタさんの帽子と靴下がないよぅ…。」
男のクセに大泣きする子供の声がやけに耳に残ったズラ。
大人の女がギュっと抱きしめていたのが…なんかへちまにチクチクさせたズラ。
『うるさい、うるさい、人間ズラ!これはもう…カッパのものズラ!』
この頃…
へちまには何もなかったズラ。
名前も…あったかいギュも…
知らなかったズラ。
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