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更に翌日の朝
部室前で穂村君は氷川君に呼び出されていた。
穂村君忘れていた。
氷川君の家には好奇心旺盛な腐女子の姉がいることを…。
悲劇は起こった…お風呂場で。
その結果
内側からガッチリと塞がれた発泡スチロールの箱が出来上がった。
「これ…密室じゃないか?」
「うん…へちま君、自分でガムテープ持って内側からガッチリとね…。」
どーしてこうなった。
穂村君の顔に書かれていた文字を読み取った氷川君は話し始めた…。
昨日の夕方までは順調だったんだと…。
僕は発泡スチロールの箱を家に持ち帰り、ガムテープを外した。
蓋を開けるとひょっこり出てきた緑の頭。
『ここはどこズラ?……あっ小僧ズラ!』
小さい手ヒラヒラと振り回し、久しぶりズラね、元気だったズラ?
そう言いながら、おっコラしょと箱から出たへちま君はキョロキョロと周りを見渡して
小さい家ズラね…
と随分と失礼な感想を漏らしたんだ。
まぁ、それも特筆するべきことじゃないんだけどさ、随分失礼だと思わない?
あっ…いいから先を話せって…そうだね。
僕らが夕飯の準備をしていた時に姉ちゃんが帰ってきたんだ。
でもね、さすが姉ちゃんだったよ。
へちま君を一瞥して、
「いらっしゃい。私、あの子の姉ね。よろしく。」
それだけだった。
つつがなく、三人で夕飯を食べて…テレビを見ながらひと息…
本当に問題がなかったんだ。
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