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どうしてみんな普通にしているんだ…
キッチンテーブルで、話題の中心になっている人物(?)を見た
剣(つるぎ)青年の感想だった。
それは明らかに人外の色をしていた。
色だけならまだしも、それは頭にお皿があった。
口じゃなくて黄色いくちばしがあった。
アレは…何だ?
「カッパだよ。」
背後から声に振り返れば、短い黒髪を揺らして穏やかに微笑むエプロン姿の男性…
へちまのママ(?)こと佐野さんが立っていた。
濡れた様な黒い瞳を煌めかせ、今日から寮で一緒に暮らすんだよ。
と佐野さんが告げる。
「あの子は成葉の別荘地で暮らしていた、カッパのへちまちゃんだよ。訳あってうちで預かることになったんだ。」
穏やかに…にこやかに、しばらくの間は仲良くしてあげてねと微笑む。
佐野さんのカッパを見る瞳には、慈愛というか…親愛というか…深い愛情を感じる。
「カッパ…日本の妖怪…。これから、ここに住む…。」
ここに住む?
カッパが?
人語を解する鳥と
もはや、悪魔から魔王に変化した生物教師と
人のまぐあいを観察するのが好きな腐男子とか言う人種と…
料理をすれば猟奇殺人現場にする秀才と…
あぁ…考え出したらキリがない…
そして…何より…視線を向ければ…
可愛い、何て可愛いのでしょうか?
と嬉しげに微笑み…緑の…アレを抱きしめる恋人の姿が見える。
額の流血は…くちばしの所為か…。
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