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駅前を歩いている時だった。
あの時の夜行が殺気を向けていた女性が向こうから歩いてくるのが見えた。
夜行の元主人だ。
友達らしき人と仲良さそうに話している。
すれ違い様に二人の会話が聞こえた。
「昨日さ、何故か急に涙が出てきてね…。何も悲しい事なんてないのに。何でだろう。」
「えー、何それ。」
会話が聞こえてきた。
紫乃は一瞬立ち止まり、振り返る。
(…そっか……………。)
夜行。
あなたの気持ち、彼女にも伝わってるよ。
紫乃はまた、向きを変えて自分の進むべき道へと進み出した。
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