亀裂

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あれから何カ月か過ぎた頃、秋の季節だった。 私も真弓も美優も高校1年となって初めての秋となった。 学校休みの日、公共の図書館でオカルトの本を無意識に探す。 これを読めば真実がわかる? 真弓とシオンのことも… オカルトコーナーにあった陰陽師と式神という分厚い本に手をとると見ず知らずの少女が話しかけてきた。 茶髪のボブスタイルにジーンズと黒のトップスに、黒縁のメガネをかけている。 「君、そういうの興味あるの?」 何となく恥ずかしくなり俯向くと 「大丈夫だよ!私も結構そういうの好きで読むんだ! 珍しいなと思って話しかけちゃった。 アタシね、桜っていうの。よろしくね!」 と私の心中を察したのかフォローされた。 「私、何が本当で何が嘘なのかわからなくなってしまったの…。」 初めて他人に相談してしまったと思った。 「なんか悩んでるみたいだね、相談聞こうか。ここだと何だし、良かったらスタバかドトールでも行こうよ。」 「はい。」 一番図書館から近くにあるスタバへと向かった 私は抹茶フラペチーノをちびちびと飲む。 桜の奢りだった。知らない人と初めて会ってその初めて会った人に奢ってもらってしまった。 変な感じだった。 桜はブラックのホットコーヒーを飲んでいた。 今の真弓や美優とか一連の話をするわけにもいかなかったので 「見えない存在っていると思いますか?他の人には見えなくて自分だけ見えてずっと傍にいてくれたりとか…」 すると桜は悩む様子もなく直様答えた。 「いるよ。」
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