自我が醒める時

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「そんなにすぐは変わらないわ。 あとは、《貴女の気持ち次第》ね」 何となく騙された気分だった。 これでは本当に力が目覚めたのかわからない。 それから占い師さんと別れて、帰ろうとした時だった。 背後から視線を感じた。 振り返ると先ほどの占い師が微笑んでいた。 その笑顔は奇怪で陰の様相に満ちていた。 一瞬の事だった。 真っ赤な朱色の十二単が彼女の背後に重なって見えた。 そして占い師は占いの館へと戻って行った。
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