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アキが紫乃の元へ早く戻れと言うので穿は急いで戻った。
紫乃は母親からの暴力を受けていた。
なぜ暴力を振るっているのか分からないが、今回ばかりは守備範囲外だ。
彼女に危害を加えているのは生きた人間なのだ。
しかも実の母親だ。
穿には何も出来ない。歯を噛み、紫乃の悲しみが伝わり涙が流れた。
口約束とはいえこれが契約。
これが繋がり。
暴力が暫くして止むと紫乃は母親に無理矢理家を追い出された。
いくらなんでも母親のやる事だろうか。やり過ぎなんてものではなかった。
紫乃は、自分の悲惨な現状に怒りと憎しみ、悲しみに満たされていた。
幸せな家庭に生まれた者たちを妬んだ。自分の悲運を呪った
彼女の霊力が負に感応し制御もつかぬまま荒れ狂った。
暴走し出した霊力は穿をも襲った。
穿を鎖が襲い負の感情に支配された。
彼女に負の感情に感応した悪霊達が取り憑こうと近寄ってくる。
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