過去と現在と傷痕

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痩せたのはある事件で拒食になったからだ。 恋愛、かあ。 恋愛。 私の好きな人って ドクン…。 走馬灯の様に記臆が思い起こされる。 《そんなに食べると太るぞ》 《恋愛じゃないけど、紫乃の事好きだぜ。》 《紫乃!》 エメラルドグリーンの髪が揺れる。 せ…ん…。 穿…。 心がズキズキと痛む。 目元がじわりと熱くなった。 (ごめん、アキ。トイレ行ってくる) アキは黙って頷き、紫乃の後ろ姿をボンヤリとながめる。 『まだ無理かな…。 当然か。 あれからまだ2年しか経ってないのだから。』 穿…君は…どうしたかったんだい? 本当は。
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