心流れる水の如く

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ここは…また不思議な夢の中…。 目の前にあるのはアキと雪華のキスシーンだった。 私は茫然とそれを見る。 アキはその場に倒れた。 負の陰湿空気が一面に広がる。 金髪の少女が凄い殺気を立たせて額に刻印のある霊達を潜り抜け雪華に襲い来る。 雪華は微笑んだまま、扇子を舞わせた。 金髪の少女が見えない何かに斬り刻まれる。 血飛沫が舞った 少女はその場に倒れた。 雪華はみすずに微笑む。 「遅かったな。みすず。アキの魂は貰いうけた。 ふふ、魂を取り込んだ今なら分かる。 アキの本当の名がな。 魂と名前と血で私と契約を交わせ、《ヤツノカミ》よ」 しかし、何も起こらない。 「何故だ…。」 《愚かな…。》 雪華は脳内に響くアキの声に嫌な表情を見せた。 《使役とはすなわち、己より弱い者を征する事。 私はそなたより弱くはない。》 「なんだと…?」 《私が弱く見えるのならばそれは、お前と同じ立場にあるという事だ。》 「まさか、自分の力を自ら封印しているというのか?」 アキはその質問には答えず、静かに言霊を発する。 《私の魂魄はそなたには御し切れない。》 身体の中にある魂はさらに雪華に言霊を放つ。 「そして己より強い魂を呪縛した力は行き先を失い、そのまま己に返る。」 雪華の身体は飛び散りバラバラになった。 目も当てられない悲惨な状態だ。
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