プロローグ

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そして彼は最後に涼し気な笑みを浮かべ「また明日」と言って教室を後にした。 1人残された教室で、静かに息を吐く。 1日目は彼の勝ち。 でも、次は……いや、最終的にはわたしが勝つ。 胸の奥が熱くなる、この感覚。 『真実』を追求する高揚感。 わたしは、彼の『絶対にバレてはいけない嘘』を暴く。 これは、わたしと彼の、譲れないプライドと覚悟を賭けたゲーム。 窓からグラウンドを見下ろすと、丁度、彼とその親友が昇降口から出てきた。 そして、彼は振り返り、わたしを見る。 その口元は緩んでいた。 そして、わたしの口元も。 視線が交差した、その刹那。 始まりの合図が、頭の中に鳴り響く。 アナタの嘘か。 わたしの真実か。 どちらが強いか……。 「さぁ、ゲームを始めましょう」
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