図書館のお仕事

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「陽菜、お肉焼けたよ」 和くんが、お肉をお皿に入れてくれる。 「ありがとう。いただきます」 ぱくっと頬張ると、美味しい味が口一杯広がる。 「すごく、美味しい」 就職祝いだなんて、聞いてないよ。 和くんは、いつも私が喜ぶことを、別に何でもないよっていうくらい、さりげなく、さらりとやってくれるんだ。 雨で行けなかった遠足の代わりに、動物園に連れていってくれた事も、仕事が抜けれるかわからないお父さんの代わりに、大学の入学式に来てくれた事もそう。 和くんの優しさに泣きそうになる。 涙をこらえながら、焼き肉を食べていると、 「陽菜は、泣き虫だな」 って言いながら、和くんが頭に優しく手を乗せて、フワッと笑った。 あ、私の好きな笑顔だ。 和くんの笑顔を見ていると、いつの間にか涙か止まって、私も笑っていた。
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