帰還した王都で受爵式

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と俺に最初に挨拶した代表の人が恐縮そうに言った。 でもローシア母に御礼を言われて代表以外の人達は凄く嬉しそうだ。 彼等は俺やハルバ兄に興味津々と言った周りの視線と違い優しく見守っている様な眼差しを注いでいて、あの時、俺に付いていた近衛兵達が彼等を遮らず俺に挨拶させていたのは何故なのかと言う疑問が消えた。 マイルード家にとって彼等は助けになるからだ。 ファンと言うのも有り難い存在なんだなと初めて思った。 彼等の、お陰で俺達は国王の元まで無事に辿り着いた。 俺とライナが彼等に、 「「ありがとうございます。」」 と言うと眷族達も、 「「「「アリガトウ~♪」」」」 と合唱して彼等の行動に御礼をした。 ユーラビア時代は妨害される立場だったラビナが率先して眷族達に御礼を言わせたのだ。 俺だけじゃなく眷族達からも御礼を言われて彼等の歓喜が逆に、こちらに伝わってきた。 貴族なので騒ぐ事はしなかったけどね。 〈こちら側になると、こんなにも頼もしい存在なのね。 ユーラビアの時は邪魔で邪魔で仕方が無かったのよ、彼等は。 だから彼等の努力が解るだけに御礼を皆に言わせたわ。〉 とラビナが語った。 国王の所には既にオーゼスとアイゼルが居て、コルス兄さんやルーク兄さんも俺達を待っていた。 ルーク兄さんはミルリ王女と仲良くツーショットで、ルーク兄さんの嬉しそうな顔が印象的だった。 俺を弟として可愛がってくれているが、あんなにデレデレして嬉しそうな顔は初めてだよ。 コルス兄さんが少し呆れて見ているのが面白かった。 そこへ長官が近衛兵のガードを潜り抜けて俺の所に接近し、専属の2人に行く手を阻まれた。 「セルナ少年~! 何で神殿の2人にワシがガードされて近寄れんのじゃ~! 2人も視察団の時からの付き合いじゃろう? 邪魔せんでも良かろう。 のう。 通してくれんかのう?」 と訴える長官に、 「近衛兵すら掻い潜り何をするか解らない長官からガードするのは専属として当然の義務です。」 「そうです。 何ですか? 今回は新たに眷族になった2体が気になるのですか? 眷族に無体を働く長官から守るのも専属としての役割だと思ってますのでガードさせて貰います。」 とクゼリ司祭とマルセ神殿兵も譲らなかった。 それに不満顔の長官は、 「御祝いの言葉を言いに来たのじゃ。 じゃから退いてくれ。」 と言い、 「では、ここから御祝いの言葉を掛けて下さい。」
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