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雨が、降っていた。
厚い雲が空を覆い尽くして
今が昼なのか夜なのかがわからない程に暗く
大粒の雨が冷たく肌を刺す。
コンビニで少し立ち読みをしていただけなのに
天気予報では雨はふらないと言っていたのに
それを裏切って雨は振り続ける。
大きなガラス窓越しに止む様子のない雨を眺める。
降り始めでこの量だ。
時間が経てばもっと酷くなるだろう。
傘と弁当を買ってさっさと家に買えるべきかもしれない。
ほんとうはもう少し寄り道をして帰るつもりだったが
帰るほうが懸命だろう。
ああ、今日は厄日だ。
朝は電車に乗り遅れて遅刻して
昼は弁当を忘れてひどい目にあい
夕方はこの雨だ。
朝の星座占いは1位だったというのに。
星座占いなんて信じるんじゃなかった。
占いではなんて言ってたっけ。
「思わぬ拾い物をするカモ?」
そんなラッキーな気分を信じるんじゃなかった。
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