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どれほどの時間が経ったかは分からないが、手続きが完了したようだ。
「準備ができましたのでこちらへ。」
言われるままに着いて行く。
しばらく進むとお姉さんが立ち止まり、宙に手をかざすと黒い穴が現れた。
「では、ここにお入りください。」
穴の前まで進み、お姉さんの方を見る。
「どうかしましたか?」
お姉さんに向かって頭を下げた。つもりだ。
(色々とありがとうございました。)
「これも仕事ですので。行ってらっしゃいませ。」
そう答えたお姉さんの笑みは綺麗なものだった。
(行ってきます!)
短く答えて、穴へと飛び込む。
ぐにゃぐにゃとした気持ちいいのか悪いのか、不思議な感覚が俺を襲う。
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