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エルクはこちらを向いて、俺の姿を確認する。
「ええ、名前はアリューシャよ。」
サレニアの言葉を聞きながらエルクは俺を抱えあげた。
近くで見ると思っていたよりもガッシリとしている。
「アリューシャ・・・アリス、か。良い名だ。」
フィーと同じ様に短く挨拶する。
「ハハハッ、なんだもう喋れるのか!」
エルクに高く持ち上げられた。
抗議の声を上げるが、喜んでいると思われているようだ。
下ろしてくれる気配は無い。
「おとーさん、こわいっていってるよ?」
フィーがエルクのズボンの裾を掴んで止めてくれる。
「お?そうかそうか、すまないな。」
エルクはそっとベッドに俺を戻し、代わりにフィーを抱き上げた。
「ただいま、フィー。」
「おかえり、おとーさん。」
俺は仲睦まじい家庭に生まれたようだった。
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